魚を食べると頭がよくなるってホント?
魚を食べると頭がよくなる?
「魚を食べると頭がよくなるからしっかり食べなさい!」という話をよくお母さんが子供にいいますよね。まぐろのほか、特にいわし、あじ、さばなどの青魚に、DHAと呼ばれる油(脂肪酸)が多く含まれています。
DHAとは?
DHA(Docosahexaenoic Acid ドコサヘキサエン酸)とは、不飽和脂肪酸の一種で、脳や眼(特に網膜)、母乳などに多く含まれることが知られています。ヒトの体内ではほとんど生合成されないため、食品からの摂取が必要です(必須脂肪酸)。 逆に言うと、生合成できないからこそ重要なところに蓄積されているといえます。
DHAは魚にしか含まれていないの?
野菜や大豆、なたね油などに含まれているα-リノレン酸という脂肪酸が肝臓でDHAに代謝されることが知られていますが、魚にはDHAがそのまま含まれているので、摂取しやすいといえます。
実は魚自身もDHAを作ることはできません。北海などに多い植物プランクトンがDHAを生産しており、青魚はこれを多く食べるだけです。魚にとってもこれらの脂肪酸が重要なので蓄積しているのでしょう。(マグロは青魚を食べて蓄積しています。)
頭がよくなるってどういうこと?
イギリスの栄養学者が、「日本の子供のIQが高いのは、日本人がDHAを含む魚をたくさん食べるから」といった話が有名ですが、それ以上の根拠はあまりありません。
ラットを用いた実験では、DHAを摂ったラットのほうが迷路を早く抜けられるという結果が出ています。これは記憶学習能が高いからだと結論付けられていますが、単に眼がよく見えているだけかもしれません。本当のところは不明です。
頭のよい悪いは別にすると、神経細胞の成長にDHAが関わっていることが知られています。アルツハイマー病などの神経変性疾患に対しても効果があることがわかってきました。
その他の病気には?
発癌予防や抗アレルギー、動脈硬化の予防にもDHAが関わりがあるという報告が知られていますが、その結論は専門家の間でも意見が一致していません。
参考
- 生化学辞典 第3版 東京化学同人
- Mucke L, Pitas RE.2004. Neuron. Vol.43, Issue 5, pp.596-599.
- 日本食品機能研究会 DHA
- ヘルスネットメディア 健康・予防医療の総合サイト