フラボノイドの抗酸化作用
フラボノイドの抗酸化作用とは?
フラボノイドは、フリーラジカルともいわれる活性酸素種を除去し、身体を保護する働きを持つと考えられています。ベンゼン環をもつ化合物は一般的に電子の授受をしやすい性質を持つので、ベンゼン環を二つ持つフラボノイドや、複数のベンゼン環が重合したポリフェノール類はフリーラジカルの不対電子を吸収してくれるのです。
活性酸素種、フリーラジカルについて
生体内では、フリーラジカルや活性酸素種によりDNAや細胞がダメージを受ける危険にさらされています。活性酸素は、酸素の誘導体でありスーパーオキシド、過酸化水素、ヒドロキシラジカルなどがあります。活性酸素種のうち、不対電子をもつものはフリーラジカルとよばれ、これらは通常の酸素と電子配置が異なるため、反応性に富んでいます。活性酸素種は、正常の代謝でも生じていて、その反応性の強さは、生体内で有益な作用をする一方、過剰量が産生されると逆に、体内で炎症作用や老化、発癌作用など有害でもあることが明らかになっています。
フリーラジカルへの直接作用
フラボノイドはフリーラジカルを直接除去することができます。フラボノイドがフリーラジカルと直接反応することによって、フラボノイドは酸化され、フリーラジカルは安定化したラジカルに変化します。エピカテキンとルチンは、強力なラジカルスカベンジャーとして知られています。フリーラジカルを除去することは、脂質の酸化を抑制することにもつながります。
NOとの作用
血管内皮細胞やマクロファージのNOは、フリーラジカルと反応して、ペルオキシナイトライトという強力な脂質酸化物質を産生し、酸化ダメージを与えることが知られています。
フラボノイドは、NOに対する直接除去する作用や、NOと反応するフリーラジカルを除去することで、間接的にNOの作用を抑制するという作用が報告されており、臨床への応用が期待されています。
抗酸化性に関する文献
- フラボノイドが活性酸素種を産生するキサンチンオキシダ―ゼ(XOD)を抑制(PMID: 9461655,PMID: 12231379)
- 赤ワイン、クエルセチンおよびカテキンのLDL酸化軽減による動脈硬化進行抑制効果について(PMID: 9409251)
- ヘスペリジンが肝障害を誘導するCCl4を抑制することで酸化ストレスを軽減(PMID: 15683547)
- クエルセチンの抗酸化能による胃保護作用効果(PMID: 12504347)
- 血管平滑筋におけるクエルセチンのNO除去およびNOからの保護作用(PMID: 15044614)